さよならシロちゃん

先日、私(代表)の保護猫1号のシロちゃんが腎臓病と膀胱癌のため亡くなりました。
1歳のときに保護してから12年なので13歳でした。

シロちゃん

シロちゃんは、子猫の時に捨てられて誰にも助けてもらえず1年間ゴミを食べながら大人になり、そして子猫を産みました。
するとその地域の人々は迷惑だということで殺処分の決定をくだし捕獲することになりました。
いくらなんでもかわいそうと思った方が助けてほしいと連絡してきたので、捕獲予定日前日ギリギリにシロちゃんと子猫1匹を保護しました。
子猫は最初は4匹いたそうですが私が行ったときには1匹しかいませんでした。
シロちゃんの栄養状態が良くなかったため育たなかったのかもしれません。(食べ物はきっと十分ではなかったと思います。)
その後子猫は里親さんに譲渡しましたがシロちゃんは人に全く馴れていなかったのでうちに居残りました。

人間に優しくされたことがなかったシロちゃんは当初ケージで世話をする私の手が怖くて噛みついたり引っ掻いたりでした。
少ししてからは部屋でフリーにすると少しずつですがだんだんと穏やかになり、とても遠慮深げに甘えたりするようになりました。
不思議なことに外に出たがったことは一度もありませんでした。
その後の経験でも外で苦労した猫ほど室内の生活にはとても自然に慣れます。
ほかの保護猫たちとも仲良くなりそれなりに幸せそうで、連れてきて本当に良かったと思いました。

保護猫たちとなかよし

シロちゃんについては思うことがたくさんあります。
子猫が1匹で外にいても誰も手を差し伸べて助けなかった、ゴミを食べている猫を見てもただ迷惑と思うだけでお腹が空いてかわいそうと思う人はいなかったのか?
そんな環境でも必死に生き延びて命がけで子猫を産んだ猫を今度は邪魔だから殺す?

これだけの文化、教育、経済、産業を有する国家の国民がなぜそのような決定をするのか?
実際12年前も今も変わらず同じようなことが起こっています。

猫は愛玩動物と法律で定められていてもそれを理解できない人々がまだまだたくさんいるのです。
たとえ法律がなくても困っている猫や人が助けを必要としていればなんとかしてあげようという人間としての誇り高い感情をもっと大切にしてほしいと心から思います。
シロちゃんへ間違った判断をした人間がいたこと、子猫のときに助けてあげられなかったこと、ごめんなさい。
いろいろなことを伝えてくれたこと、一緒に過ごした楽しい日々の思い出をありがとう。
虹の橋のたもとで待っていて。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です